「防災士」という言葉を町会の掲示やニュースで見かけて、資格なのか地域の役職なのか分からず気になったことはないでしょうか。
地域情報メディア『ネリマニア』のエリア担当ライター、えりです。行き方がややこしい制度ほど、まず入り口から確かめるようにしています。
防災士という資格の基本と、練馬区内の防災活動は別に考えると整理しやすくなります。資格取得の流れから、区内で防災を学びたいときの情報の探し方まで順に見ていきます。
防災士とはどのような資格なのか
防災士は、日本防災士機構が認証する資格です。国家資格ではなく、消防士や警察官のような公的な権限を持つ職業でもありません。
日本防災士機構では、自助・共助・協働を原則として、社会のさまざまな場で防災力を高める活動が期待され、一定の知識や技能を身につけた人を防災士として認証しています。
- 自助
-
まず自分や家族の安全を守るため、日ごろから備えることです。
- 共助
-
地域や職場で助け合い、災害による被害の拡大を防ぐことです。
- 協働
-
市民、企業、自治体、防災機関などが連携して取り組むことです。
わたし自身、最初に防災士という言葉を知ったときは、消防団のような公的な役職だと思い込んでいました。地域の掲示などで見かけたときは、「資格」と「地域での役割」を分けて見ると分かりやすくなります。
資格取得までの流れを確認する
一般的に防災士になるには、大きく三つの要件を満たし、その後に認証登録を申請します。受講する研修機関によって日程などが異なるため、最初に全体の流れを見ておきます。
日本防災士機構が認証した研修機関の講座を受け、研修履修証明を取得します。
研修履修証明を取得した人が試験を受け、合格を目指します。
消防署や日本赤十字社などが行う、所定の基準を満たす救急救命講習を受け、修了証を取得します。
この三つを満たしたあと、日本防災士機構へ認証登録を申請します。救急救命講習の修了証にも条件があるため、すでに持っている場合も認証登録に使えるものか公式案内で確認しておきたいところです。
練馬区の防災活動との関わり方
練馬区は「ねりま防災カレッジ」として、防災学習センターなどで区民向けの講座や講習会を開いています。基礎的な防災知識を学ぶ講座や、地域で活動する人材を育成する内容などがあります。
これらは防災士資格そのものの取得手続きとは別に考えます。防災士資格を取りたい場合は日本防災士機構の認証研修機関を確認し、練馬区で防災を学びたい場合は、その年度のねりま防災カレッジの講座案内を見ると整理しやすくなります。
区民防災組織と防災士の役割の違い
区民防災組織と防災士は、どちらも地域防災に関わる言葉ですが位置づけが違います。ここで一度分けて見ておきます。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 区民防災組織 | 地域の住民などが自発的に設立・運営し、初期消火や救出救護、避難拠点運営などに取り組む組織です。 |
| 防災士 | 個人が一定の研修・試験・救急救命講習などを経て、日本防災士機構から認証を受ける資格です。 |
練馬区では300以上の防災会が活動しています。このほか、市民消火隊や避難拠点運営連絡会なども区民防災組織に含まれます。防災士の資格を持つ人が地域組織で活動することはありますが、資格取得だけでどこかの組織へ加入するわけではありません。
防災訓練で防災士が担う役割とは
地域の防災訓練では、町会や防災会、避難拠点運営連絡会など、地域の組織が活動しています。防災士が参加する場合もありますが、資格を持っているだけで特定の役職や指揮権限が与えられるわけではありません。
防災士は、身につけた知識や技能を地域や職場で生かすことが期待されています。実際にどの役割を担うかは、その人が参加する組織や活動内容によって変わります。
夕方に犬を連れて歩いていたとき、公設掲示板に防災訓練の案内を見つけて、思わず足を止めたことがあります。日時と場所だけでは参加方法まで分からないこともあるので、気になったら主催者や区の案内まで見直します。
講座や募集情報の探し方を知る
防災士資格と練馬区の地域防災では、見る窓口が異なります。何をしたいかを先に決めると探しやすくなります。
- 防災士資格の要件は日本防災士機構
- 受講できる研修は認証研修機関の講座案内
- 練馬区の地域防災は危機管理室区民防災課
- 区内の防災講座は防災学習センターやねりま防災カレッジ
講座内容や募集時期、資格取得への助成制度などは変更される可能性があります。利用したい制度がある場合は、申し込む前にその年度の公式案内を確認します。
費用や受講条件で確認したい点
日本防災士機構が案内する費用では、防災士教本代4,000円、資格取得試験の受験料3,000円、認証登録料5,000円で、研修費を除いて合計12,000円です。
ここに防災士養成研修講座の参加費などが加わります。研修費は自治体、大学、民間研修機関などで異なるため、「防災士はいくらで取れる」と総額を一つに決めず、受講したい研修機関の案内で確認します。
年齢などの受講条件も研修機関によって確認が必要です。費用だけで決めず、開催日、受講方法、救急救命講習を含めて自分の予定に合うかを見ておきます。
資格でできることとできないこと
防災士になると、防災に関する一定の知識や技能を身につけた人として日本防災士機構から認証されます。ただ、資格を取っただけで公的な権限や特定の役職が与えられるものではありません。
消防や警察の仕事を代わりに行う資格でもありません。地域や職場でどのように活動するかは、所属する組織や本人の関わり方によって変わります。
公式情報はどこで確認できるか
資格の認証要件や試験、救急救命講習の条件は、日本防災士機構の公式サイトを確認します。研修を受ける場合は、機構の案内から認証された研修機関を探します。
練馬区内の防災活動や講座については、区民防災課や防災学習センターが確認先です。講座の日程や募集内容は年度ごとに変わることがあるため、最新の区公式ページを見ます。
防災士について誤解しやすいところ
一つは、防災士になれば災害時に区職員のような権限を持って活動する、という捉え方です。防災士は行政職ではなく、資格を取得しただけで公的な権限が与えられるわけではありません。
もう一つは、地域の防災組織へ加入しなければ資格を取れない、という捉え方です。一般的な資格取得要件は研修、試験、救急救命講習などで、地域組織への加入そのものは資格取得要件ではありません。
えり資格イコール地域の役職ではないんですよね
資格取得後に気をつけたい点とは
防災士資格には有効期限や更新制度はありません。資格取得後に、必ず特定の地域活動へ参加しなければならないというものでもありません。
一方で、防災の知識や地域の状況は変わります。資格を取ったあとも、地域の防災訓練や講座など、無理なく参加できる機会があれば最新の情報に触れておく方法があります。
最後にわたしから伝えたいこと
防災士が気になったら、まず「資格を取りたいのか」「練馬で防災を学びたいのか」を分けて考えてみます。資格なら日本防災士機構、地域の講座なら練馬区の防災学習センターが最初の確認先です。
わたしも最初は防災士という言葉だけで身構えてしまいましたが、資格と地域活動を分けて見ると、次に調べる場所が見えやすくなりました。
犬の散歩がてら防災学習センターの前を通ることもあるので、気になる講座があれば今度のぞいてみようと思っています。今日できることは、日本防災士機構と練馬区の講座案内を一度ずつ開き、自分が知りたいのはどちらかを確かめることです。












